白水の津

灘校の内部情報とか、雑記とか

日本衰退???

 

深夜だし、急進的な意見を書いておくけれど、
別に、日本が衰退しようが、弊校の人気が低下し、入学レベルが低下しようが、それ自体は構わないと思っている。globalization=世界の単一化のこの時代、市場原理でより良い環境に優秀な人々が移動するのはごく自然のことであるし、それは彼らのためである。
日本や学校が衰退することの何が問題なのか。それは、日本がその潜在性を無駄にしている可能性があることを暗示している、これに尽きると考えている。
win-win、すなわち、お互いのポテンシャルを使い切ったうえでも、俗的な言い方にはなるが「勝ち組・負け組」というものは生まれてくるだろう。ただ、それは社会が最適化されたことによって生まれるものである。あくまで市場競争によって、価値判断がされた結果だ。
国家も組織も、そこに関わる個人が集合体となり、形成されたものだ。尊重されるべきは、そこで何かしらのことをする一人ひとりなのであって、集合体それではない。役目を果たすことができないであろう組織を切り捨てることは、貧困に陥った個人をないがしろにするとは全く別問題である。具体的に例示すると、山間部の渓谷に2000万人が暮らすようなメガシティを作ることなど市場経済では到底成り立たず、強制的な権威によって行うほかないだろう。そして、そこで暮らしたり、訪問したりする個人は大きな不利益を被ることになり、これこそ避けるべきことだ。
ただ、これまで「勝ち組」であったものが「負け組」に転落した場合は、相対的に潜在性をないがしろにしている可能性を検討すべきである。それまで上手くいっていたのだから、ポテンシャルが駄目であったということは考えにくいだろう。プロテスタンティズム的な考え方ではあるが、日本が繁栄するのかどうか、そもそも繁栄すべきなのかは、実際に日本を興そうとしなければ分からないのだから。